IPOは初値がついた時に公募価格を上回る確率は80%を超えます。
つまり、それだけ勝率の高い投資先で多くの人から需要があります。
しかし、IPOを手に入れるには抽選で当選しなければいけません。
人気があるが故に当選確率もとても低くなっているのが一般的です。
そんなIPOを攻略するにはIPOを取り扱っている証券会社のルールを把握して、できるだけ多く申込むことが重要です。
今回は「SMBC日興証券」について解説し、そのIPOの配分ルールを説明します。
加えて、「SMBC日興証券」がIPOのために口座開設をすべき証券会社かどうかを検討していきます。
SMBC日興証券とは?
SMBC日興証券の概要 | |
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本店 | 東京都千代田区丸の内3-3-1 |
創業 | 2009年6月15日 |
預かり資産 | 60兆円 |
口座数 | 342万口座 |
支店数 | 141 |
SMBC日興証券は三井住友フィナンシャルグループの主要グループ会社の一つです。
SMBC日興証券の元の会社である日興コーディアル証券は2009年10月に三井住友銀行に株式譲渡をしたことで三井住友フィナンシャルグループの一員になりました。
その後、日興コーディアル証券の社名が変更されて今のSMBC日興証券となりました。
そんなSMBC日興証券は今では国内3大大手証券会社の一つと言われています。
国内での存在感はもちろんのこと、アメリカ・イギリスだけでなくシンガポールや中国、シドニーなど多くの国とのネットワークを持ちグローバルに価値のあるサービスをしています。
SMBC日興証券では2つのタイプの取引コースを用意しています。
それは「総合コース」と「ダイレクトコース」です。
「総合コース」は自分の支店の担当者がつき、アドバイスや投資情報などをもらいながら、インターネットや支店で投資ができるサポート付きのコースです。
対して、「ダイレクトコース」は支店の担当者などはつかなく、スマホやパソコンを使い自分のペースで取引ができるコースです。
「総合コース」と「ダイレクトコース」の大きな違いは支店担当者などからのサポートの有無と手数料です。
「総合コース」は支店担当者がついてアドバイスがもらえますが、「ダイレクトコース」は完全に自分の判断で投資を進めていかなければいけません。
また、この2つのコースでは手数料が大きく違います。
「総合コース」は支店での取引の最低手数料が5400円、パソコンやスマホの最低手数料は1890円です。
対して、「ダイレクトコース」はオンライン上での取引しかできませんが、最低手数料は135円です。
これらから「総合コース」はサポートがあるため投資に関して相談していきたいという人にはおすすめです。
しかし、それ以上に手数料の負担が大きくなるため資金の少ない投資家は「ダイレクトコース」を選択して手数料を抑えつつ勉強していくべきです。
SMBC日興証券のIPO配分ルールとは?
SMBC日興証券のIPO配分ルール | |
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配分の割合 | 抽選 15% |
裁量 85% | |
資金タイミング | ブックビルディング時 |
資金拘束 | ブックビルディング時 |
抽選方式 | 完全公平抽選+ステージ抽選 |
抽選結果の名称 | 当選・補欠 |
当選後の辞退ペナルティ | あり |
NISA口座 | 可能 |
SMBC日興証券のIPOの配分ルールは公平抽選とステージ抽選による配分が15%、裁量による配分が85%です。
まずSMBC日興証券に割り当てられたIPOの10%を「総合コース」もしくは「ダイレクトコース」の人に公平抽選によって割り当てられます。
その後、その抽選に参加した「ダイレクトコース」の人に配分数量の最大5%を目安にステージ別の優遇抽選がおこなわれます。
また、この「ダイレクトコース」のIPO優遇特典ではステージによって与えられる抽選票数が異なり、当選確率が変動する仕組みです。
具体的なステージの判定基準は以下のようなものです。
判定基準 | ブロンズ | シルバー | ゴールド | プラチナ |
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新規口座開設 | 3ヶ月 | - | - | - |
預かり資産残高 | 250万円以上 | 1,000万円以上 | 3,000万円以上 | 5,000万円以上 |
信用取引建玉 | 250万円以上 | 1,000万円以上 | 3,000万円以上 | 5,000万円以上 |
抽選票数 | 1票 | 5票 | 15票 | 25票 |
ステージ判定の基準には「新規口座開設」と「預かり資産残高」と「信用取引建て玉数」があります。
その中のどれか一つでも基準を達成できれば、該当するステージになることができます。
なので、資金の多い投資家はどうしても有利な制度ではありますが、ブロンズであれば新規口座開設をして3ヶ月経過するだけなので簡単になれます。
この時点でただ10%の配分で抽選をしている証券会社よりかは多少有利です。
注意すべき点は「預かり資産残高」と「信用取引建て玉数」の判定は直近3ヶ月間の月末平均残高で計算されることです。
ある一月だけ多額の資金を投入しても、ステージが上がるわけではありません。
ある程度継続的に達成していなければいけないので注意しましょう。
SMBC日興証券のIPOの特徴と注意点
ここではSMBC日興証券のIPOの特徴と注意すべき点を3つ説明していきます。
ブックビルディング時に資金が必要
SMBC日興証券のIPOではブックビルディング時に購入代金を口座に用意しておく必要があります。
加えて、それ以降は資金が拘束されてしまうのでそれでも問題がないかしっかりと確認してから申請しましょう。
また、同一資金での重複申込みもできません。
資金の多い投資家にとってはそこまで問題にはならないかもしれませんが、資金の少ない投資家はしっかりと吟味して申込むようにしましょう。
当選後の辞退はペナルティあり
SMBC日興証券のIPOでは抽選に当選してから辞退した場合はペナルティを受けます。
そのペナルティは1か月間IPOに申し込むことができないことと、同時に申込んでいるIPOが取消になってしまうことです。
また、このペナルティは当選していたことに気づかずにIPOの募集申込期間を過ぎてしまった場合でも対象になります。
こういったミスも防ぐためにもしっかりとスケジュール確認をした上で当選後の申込を忘れずに行いましょう。
IPOの取り扱い実績が業界トップクラス
SMBC日興証券はIPOの取扱件数に関して業界トップクラスの実績を持っています。
最近だと2018年に66件、2017年に71件、2016年に64件のIPO幹事を務めました。
加えて、IPOの主幹事を務めることも多いためIPOの割り当て株数は他の証券会社と比べてかなり多くなります。
このことからSMBC日興証券でのIPOは割り当て株数の点からすると非常に当選確率が高いといえます。
IPOの実績が業界トップクラスのSMBC日興証券でIPOを始めよう
ここまででSMBC日興証券についてとSMBC日興証券のIPOの配分ルールなどについてまとめてきました。
SMBC日興証券は「総合コース」と「ダイレクトコース」という2つのコースを用意していて口座開設の時に選ぶことができます。
「総合コース」はサポートが手厚く、「ダイレクトコース」は自分のペースで取引ができます。
また、SMBC日興証券のIPOの配分ルールは抽選とステージ抽選が15%、裁量が85%です。
最初に割り当て株数の10%が公平抽選され、それに落選した「ダイレクトコース」の人がステージに分けられて残り5%を得るためのステージ抽選に参加します。
SMBC日興証券はIPOの実績が業界トップクラスで割り当て株数も非常に多いです。
抽選の仕組みの影響で当選確率に若干の差が生まれますが、それでも取扱件数の多さから他の証券と比べて当選確率は高いです。
よって、SMBC日興証券は口座開設をしてIPOを継続的に申込んでいくべき証券会社だとおすすめします。