IPO投資は利益が出やすいことでとても人気のある投資手法です。
人気であるが故にその競争率も高くなっていて、なかなか当選できないという方もいらっしゃると思います。
IPOでは各証券会社によってそれぞれのルールが存在します。
それらを理解して、うまく証券会社を選ぶことでIPOの当選確率をぐっとあげることができます。
なので、IPO投資には証券会社選びはとても重要です。
今回は数ある証券会社の中で、むさし証券のIPO配分ルールを解説していきます。
むさし証券とは
むさし証券の概要 | |
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本店 | 埼玉県さいたま市大宮区桜木町四丁目333番地13 |
創業 | 1919年3月8日 |
預かり資産 | 不明 |
口座数 | 不明 |
支店数 | 24 |
むさし証券は2019年の3月8日をもって創業から100年が経つ老舗の国内証券会社です。
あらゆる時代の中で何度も合併を繰り返して今に至ります。
平成22年5月にそしあす証券と武蔵証券が合併することによって最初のむさし証券が誕生しました。
翌年、平成23年8月にはむさし証券とのぞみ証券が合併したむさし証券が生まれました。
その後、平成27年7月になると当時のむさし証券と三栄証券が合併する形で現在のむさし証券が生まれました。
このように金融危機の時も合併を繰り返しながら今も営業を続けている長い歴史を持っている証券会社です。
むさし証券のIPO配分ルール
むさし証券のIPO配分ルール | |
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配分の割合 | 抽選 10% |
裁量 90% | |
資金タイミング | 申込時点 |
資金拘束 | 購入時点 |
抽選方式 | 完全公平抽選 + 優待抽選 |
抽選結果の名称 | 当選・補欠・落選 |
当選後の辞退ペナルティ | なし |
NISA口座 | 可能 |
むさし証券のIPO配分ルールはまず基本的に10%が完全公平の抽選によって個人の投資家に配分されます。
(1)新規公開株の抽選による配分
新規公開株の個人等のお客様への配分は、配分の機会を公平に提供するため、原則として一定割合について抽選により配分先を決定いたします。
個人等とは、機関投資家を除く当社に口座開設を行っているお客様を言います。 新規公開株の抽選は、次の要領で行います。
① 抽選は、ブックビルディング期間中に当社抽選口に行われた需要申告又は配分の申込みの個人等のお客様からのものを対象に、抽選日に当社が行います。
この場合、配分する数量のうち、個人等のお客様への配分予定数量の10%以上を当該抽選に付することといたします。
なお、できるだけ多くのお客様に配分が行われるよう、原則、一のお客様への当選数量は最低売買単位としておりますが、最低売買単位の 取得金額見込額、需要の積み上がり状況、市場環境の変化等を鑑みて、配分数量の売買単位を変更することがあります。
(引用元: https://www.musashi-sec.co.jp/ipo/pdf/ipo_basic_policy.pdf)
しかし、以前にエムケイシステムが上場する時には抽選に回す比率を20%近くにしていました。
上記の引用部分にもありますが、10%以上の配分割合になる場合もあります。
その点ではやや他の証券会社よりもIPOの抽選において有利に可能性が高いと言えます。
次に、上記の抽選に外れてしまった場合には取引実績と預かり資産に応じて当選確率が変動する抽選方式を採用して10%以上の配分で対面取引をしているお客様に行います。
具体的にどういった基準で当選確率が優遇されるのかは下記を参照してください。
① 下記の計算対象期間の株式等手数料累計が5万円以上または平均お預り資産が100万円以上のお客様につきましては抽選権利1単位を付与いたします。
② 下記の計算対象期間の株式等手数料累計が30万円以上かつ平均お預り資産が200万円以上のお客様につきましては抽選権利2単位を付与いたします。
③ 下記の計算対象期間の株式等手数料累計が500万円以上かつ平均お預り資産が1000万円以上のお客様につきましては抽選権利3単位を付与いたします。
※株式等手数料は、現物・信用株式取引、株式先物取引、株価オプション取引の手数料の合計とします。
※お預り資産は、該当する月末現在のお預り金、信用保証金、先物・オプション取引証拠金、お預り株式の時価総額の合計額の6ヶ月平均額とします。
計算対象期間 | 適用期間 |
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毎年3月〜8月末 | 毎年10月〜12月末 |
毎年6月〜11月末 | 毎年1月〜3月末 |
毎年9月〜2月末 | 毎年4月〜6月末 |
毎年12月〜5月末 | 毎年7月〜9月末 |
(引用元: https://www.musashi-sec.co.jp/ipo/pdf/ipo_basic_policy.pdf)
また、それ以外の配分については各営業店が以下の条件を満たしている対面取引をしているお客様に限り公平に配分をします。
① 株式投資のご経験があり、新規公開株等への投資知識が十分であること
② お客様の投資方針等に即していること
③ 継続的に当社とお取引をなされていること。または、今後当社とのお取引の拡大が望めること
④ 当社とのお取引状況やお客様の金融資産等から適合性の原則に即していること
⑤ 過去の配分を勘案し過度に集中していないこと
もしも資金に余裕のあるかたであるならば、これらの優遇措置はとても有利なので使っていくもの一つの手だと思います。
むさし証券のIPOでは、もし抽選に当選した場合は、当選したということと資金の払い込みの要領を伝えてもらえます。
対面取引をされている方には電話、トレジャーネットで取引をされている方にはメールでお知らせがきます。
ただし、当選されなかった方にはそのような連絡は来ません。
また、むさし証券のIPOでは当選後に辞退をしてもペナルティはありませんのでご安心ください。
むさし証券のIPOの特徴
むさし証券のIPOには特徴的な点がいくつかあります。
ここではその特徴について説明していきます。
ブックビルディング(需要申込)時には資金が不要
むさし証券では、2017年6月26日をもってブックビルディング時には前受け金(買い付け余力)が必要なくなりました。
これは何を意味するかというと、むさし証券のIPOにおいては資金が全く無くても応募できるということです。
0円からでもIPOに申し込みができるのは大きな強みです。
資金の少ない投資家もとりあえず申し込みをして抽選を受けるということが可能なので、柔軟に投資の選択肢を広げることができます。
また、前期型のIPOのルールを採用している証券会社との同時並行も可能なので活用していきましょう。
購入申込、補欠申込時には余力が必要
むさし証券のIPOのルールでは、購入申込・補欠申込の時点では余力を必要としています。
忘れずに必要な資金を入金しておきましょう。
その後は資金がむさし証券の口座に拘束されてしまいます。
それでも問題がないかを入金前に確認を忘れずにしましょう。
まとめ
ここまででむさし証券のIPOの配分ルールやその特徴的なポイントを説明してきました。
ブックビルディング時に資金を必要としないというのはむさし証券のIPOにおいて最大の特徴です。
これによって当選を確認してから資金を用意するといった方法も取れます。
なので、投資資金があまり多くない方でもとりあえずIPOに手軽に申し込むことで抽選を受けることをおすすめします。
IPOの配分割合は10%とそこまで多くはありませんが、大手の証券会社と比べると申込数も少なくなってくるので結果的には当選確率は悪くないのではないかと考えます。
なので、むさし証券でIPO投資をするために口座開設をすることはおすすめします。
ただ、よりIPOの当選確率を上げるためにはむさし証券だけでなく複数の証券会社で口座開設をしてそれぞれで申し込みをすることが大事です。
他の証券会社でのIPOの配分ルールも確認をして良いものをいくつかピックアップしておき、できるならば全て口座開設をしましょう。