今回はエイチ・エス証券のIPOについて解説していきます。
エイチ・エス証券は、資金0円でも抽選に参加できる数少ない証券会社です。
エイチ・エス証券とは
エイチ・エス証券の概要 | |
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本店 | 東京都新宿区西新宿6-8-1 住友不動産新宿オークタワー27階 |
創業 | 1958年1月 |
預かり資産 | 3.5兆円 |
口座数 | 11万口座 |
支店数 | 7 |
旅行で有名なHISと同じグループの会社です。
ブラジル・インドネシア・ロシアなど海外の金融商品を豊富に取り扱っています。
2017年3月時点で、預り資産は3.5兆円です。
年々、増加傾向にあるようです。
何となくネット専業のイメージがありましたが、営業店があるんですね。
IPOは、1996年~2016年の間に計159件の幹事案件に携わった実績があります。
また、独自のポイントプログラムも展開をしている証券会社です。
このポイントは、IPO配分にも関係してくるので、後ほど解説していきます。
基本的なルール
エイチ・エス証券のIPO配分ルール | |
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配分の割合 | 抽選 10% |
裁量 90% | |
資金タイミング | 購入時点 |
資金拘束 | 購入時点 |
抽選方式 | 完全公平抽選+優待抽選 |
抽選結果の名称 | 当選・補欠・落選 |
当選後の辞退ペナルティ | なし |
NISA口座 | 可能 |
IPO主幹事件数
・2018年:0件
・2017年:0件
・2016年:0件
・2015年:1件
・2014年:1件
IPO取扱い数(シンジケート)
・2018年:9件
・2017年:10件
・2016年:7件
・2015年:13件
・2014年:7件
対面の営業店があるので、全体の90%は裁量配分に回されます。
残りの10%がインターネットでの抽選配分になります。
そもそもIPOの取扱数があまり多くないので、営業員と付き合いがなければ、裁量配分でIPOを貰うのはかなり難しいと思われます。
一方で、エイチ・エス証券では、資金がなくてもIPOの抽選に参加することができます。
これは、少額のIPO投資家に非常に有利なルールです。
以前は抽選参加には、その時点で資金が必要だったのですが、変更されたようです。
3月や9月などのIPOが集中する時期は、過密スケジュールのせいで資金不足になってしまったりするので、資金不要となると相当助かります。
ちなみに、この資金不要ルールは、岡三オンラインやむさし証券、野村證券も同じです。
ただし、当たり前ですが当選してIPOを購入する際には、資金が必要になります。
独自のルール
エイチ・エス証券のIPO配分には、独自のポイント制度などいくつかルールがあります。
他社と違うルールが多いので、把握しておきましょう。
ポイントによる優遇抽選
もう1つに「IPOポイントによる優遇抽選」があります。
これは、インターネット取引口座の専用のものとなっています。
手数料と建株の金額によって都度ポイントが付与されていきます。
手数料ポイント:1,000円ごとに100pt付与されます。
手数料は国内株式・先物・オプションの取引手数料を合計したもの。
建株ポイント:100万円ごとに10pt付与されます。
毎週最終営業日に計算しますので、信用取引の残高があれば、毎週貯まっていくポイントです。
このポイントは
1,000pt = 1口
としてIPOの優遇抽選に使用することができます。
このポイントは、一度使用をした場合戻ってきません。
SBI証券は落選してもポイントが戻ってきます。この点は大きく異なるので注意しましょう。
さらにSBI証券は、ただ抽選に参加するだけで貰えるポイントなので、
エイチ・エス証券は、裁量配分のIPOが大量にある訳ではないので、ポイント欲しさにここで取引したりするのは、賢くない方法です。
キャンセル可能(ペナルティなし)
IPOに当選したが、あまり魅力的ではない銘柄だった場合、キャンセルが可能です。
キャンセルしたとしても、ペナルティが発生することがないので、安心してIPOに応募することができます。
とはいえ、ランダムにIPOに応募するのは避けましょう。
将来的にペナルティ制度が導入される可能性もありますし、悪質な場合は配分禁止顧客となる場合もあります。
ある程度は調べた上でIPOに応募することをオススメします。
口座数が少ない
エイチ・エス証券の口座数が11万口座と少ないというのも大きな魅力でしょう。
SBI証券が400万口座(2019年3月時点)と比較すると、相当少ないことがわかると思います。
ネットでの抽選が10%とはいえ、このライバルの少なさはかなり有利になります。
実際に稼働している口座は、これよりかなり少ないはずなので、
エイチ・エス証券主幹事のIPOは、当選確率は他社よりも高いと思われます。
さいごに
エイチ・エス証券は、抽選参加に資金が必要ないという点で開設必須な証券口座です。
資金が限られる投資家は、開設しておくべき証券口座です。
見落としがちですが、ここ数年、主幹事IPOが1件~2件程度あります。
主幹事であると配分数が増えるので当選確率が一気に高くなります。