IPO案件が多い月・少ない時期

投資の中でも一番利益を獲得できる率が高い、IPO。

日本では、ほぼノーリスク・ハイリターンで知られる投資手法であり、個人投資家の中でも特に注目されている投資方法です。

IPOは、これから上場する企業の株を抽選などで当選すると、優先的に購入することができ、上場日に売却するというのが一般的な方法ではあります。

その利益を獲得できる確率が8割強と言われています。

ただし、IPOは簡単に当選することはできません。
限られた株数しかないため、証券会社が配分していくなかで、通常は抽選で当選をしなければIPO株を購入することができないのです。

IPOにシーズンとかあるの?

はい、IPOにシーズンはバッチリありますし、毎年大体決まっています。

IPOは毎月、毎週あるわけではありません。
年別にみると、IPOの案件数にかなりの開きがあったりすることも。

ですが、IPO案件が月によって多い月と少ない月というのがあります。

「忙しいからIPOについて毎日チェックしてられないよ」

こんな方も結構いるんじゃないかと思います。

そもそも、IPOは当選確率が低い訳ですから、なるべく手間をかけないようにした方が良いに決まってるんです。

事前にいつ頃にIPOが集中しているか把握していると、そのタイミングだけ確認すれば良くなります。

今回はそのIPO案件について、多い月・少ない時期を確認していきます。

IPO案件が多いのは「3月」「12月」「6月」

今までのIPO実績を振り返ってみると…IPO案件が多い月は、

「3月」「12月」「6月」となっています。

上場が多いベスト3です。なんとこの「3月」「12月」「6月」のIPO案件数を足すと、年間の6割ほどを占めるようです。

ではなぜ「3月」「12月」「6月」に多いのかというと、これは企業の決算や、年末などの年間イベントが関係していると言われています。

IPOの上場審査には時間がかかりますが、通常は数ヶ月はかかってしまいます。
(あくまで最終的な事務手続きのみです。本当に最初からだと、監査法人のショートレビューから始まりますが、そこからだと、最低でも3年以上かかります。)

この上場審査のときには、直近の決算が見られるので、会社は「最新の決算が出る前に上場」をしようと考えるのです。

上場したIPOが、1週間くらいして忘れた頃に突然乱高下したりしますよね。

その乱高下は、実はこの決算発表が原因だったりします。

こういった背景により、「3月」「12月」「6月」はIPO個人投資家にとっては勝負の月で、とても重要なシーズンとなります。

 

IPO案件が少ないのは「5月」「1月」「2月」

反対にIPO案件数が少ない月は、「5月」「1月」「2月」となっています。

この「5月」「1月」「2月」のIPO案件数を足しても年間の1%しかないと言われています。

理由は先程の多い月と連動していて決算の後だからということがあります。

企業が上場する準備として1ヶ月間くらいは当然ですが、とても多忙になりますので、これが要因と思われます。

そのため、IPO個人投資家にとってはこの「5月」「1月」「2月」の3か月については、小休憩となります。

さいごに

IPO個人投資家にとっては案件数が多いことは、とてもありがたいことです。

ですが、それと同時に資金も必要になってきます。

証券会社によっては、前受金(資金なしでブックビルディング可)のところもありますが、IPOの取り扱いが多いSMBC日興証券などの大手証券は、事前に入金しておく必要があります。

そのため多い月の資金繰りには、少し神経質になっておく事も必要です。

多い時は、月間で30件ほど上場することもあり、こまめにIPOの日程確認やブックビルディングの作業が必要になります。

毎年IPOが多い「3月」「12月」「6月」に、どれだけ小まめにチェックできるか、資金を持ってこれるかによって、IPO投資家として成功するかどうかが左右される事になるでしょう。

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