ソフトバンクの社長、億万長者でもある孫正義ですが、どのように財を成し得たのか。
孫正義は、意外にもソフトバンクからの給料というのは少なかったりします。(それでも1億3,000万円も貰ってますが…笑)
実は、ほとんどIPOなどの投資によって稼いだお金なのです。
一体どういったことなのか。IPO投資のモチベーションにするため、孫正義がIPOでいくら荒稼ぎしたのかを今回は紹介していこうと思います。
孫正義はIPO投資のレジェンド
気さくな、ちょっと禿げてるおじさんに見えるでしょう。
それはそれで事実かもしれませんが、「IPO投資の神様」とも言える投資実績を残しているわけです。
過去にソフトバンクグループ(9984)のIPOや、2018年にはその子会社であるソフトバンク(9434)のIPOもしましたが、孫正義はこういった様々なIPOを成功させることで、考えられないような金額を市場から得てきました。
過去に成功させたIPO
ソフトバンクが真っ先にイメージされますが、実はそれ以外の大型のIPOも成功させており、それは海外市場にまで及んでいます。
細かいのも含めると、数が多すぎて紹介しきれないほどですが、なにせ金額が凄すぎるので細かいのは省いて大丈夫そうです(笑)
中でもぶっちぎりの成績を残したIPOが、中国のECサイトを運営しているアリババです。
ソフトバンクグループと孫正義は、アリババをニューヨーク証券取引所にIPOすることで利益を得たわけですが、それが凄まじい金額でした。
アリババIPOで荒稼ぎ
では本題に戻りますが、一体いくら荒稼ぎしたんでしょうか。
アリババにおける投資成績を調べてみましたので、紹介していこうと思います。
【アリババの投資成績】+2兆5,978億円(利回り118,082%)
投資金額:22億円(2,000万ドル)
一部利確:1兆1,000億円(100億ドル)
保有時価:1兆5,000億円(136億ドル)
※ただし1ドル=110円として計算
※株価は2019年4月2日を基準に算出
ちょっと信じられない数字が出てきましたが、アリババだけで2兆6,000億円の利益が出ていました。
IPOの部分だけを切り取ってみると、当時の条件はこのようになっていました。
アリババIPOの条件
IPOの仮条件:1株60〜66ドルに設定。
中央値の63ドルで計算すると、ソフトバンクとその創業者でもある孫正義社長が保有するアリババ株の評価額は約5兆5000億円(500億ドル)となります。
実務的ではないですが、何と株価で計算してみると2,500倍にもなっていました。
IPO以外でも荒稼ぎ
アリババを始めとするIPOで、天才的な投資の才能を見せつけましたが、それ以外の投資でも数々の投資成績を残していました。
有名なのが、孫正義の実の弟である孫泰蔵が経営するガンホー(3765)への投資です。
【ガンホー】+580億円(利回り232%)
投資金額:250億円
一部利確:730億円
保有時価:100億円
今となっては、主力であったパズドラが完全に失速してしまったため、株価もひたすらに低迷している状況ですが、2013年の春先あたりまでは業績も絶好調でした。
他にも、アメリカのスプリントやヤフーなど数々の企業に投資してきましたが、その大半が成功しており、莫大な利益を得てきました。
次のIPOはUber?
現在ソフトバンクは、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)を展開しています。
サウジアラビアの皇太子(パブリック・インベストメント・ファンド)や米Appleなどと共同で出資し、次のIPOを成功させようとしています。
すでに国内外のさまざまな有望企業に投資していますが、中でも最も注目されているのは、世界一のユニコーン企業であるUberです。
現時点では非上場企業なので、明るみになっていない情報も多いですが、ソフトバンク(SVFも含め)が既にUberにおよそ1兆円を出資しています。
その時の相場状況にもよりますが、Uberのバリュエーションは現時点で7兆7,000億円とされていますが、上場となるとさらに価値が上がるでしょう。
アリババのIPOで莫大な利益を得ましたが、UberのIPOでもそれと同じくらいの利益が得られることが投資家から期待されています。
さいごに
予想以上に稼いでたわけですが、さすがにこれは素人には真似できないレベルです。
IPOに申し込むだけでなく、こういったSVFのような、投資先をIPOさせて利益を得るファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)に出資をするというのも、間接的にIPOに当選するのと同じ効果が期待できます。
最近では、こういったファンドが上場することも増えてきているため、10万円程度で簡単に投資出来てしまうファンドもあります。
例えば、IPOで当選して利益が出たら、少しリスクを取っても良い状態になるかと思いますが、こういったファンドに投資をしてみるのも面白いかもしれません。