IPO バルテス(4442)初値予想

バルテス(4442)の上場が承認されました。

SBI主幹事で小型のマザーズ、ソフトウェア関連銘柄のIPOと、かなり人気化しそうな要素が揃っています。
時期的にも、他のIPOと重複もないため初値高騰が期待されます。

基本データ

会社概要

会社名バルテス株式会社
市場東証マザーズ
URLhttps://www.valtes.co.jp/
設立2004年4月19日

上場スケジュール

仮条件決定日2019年5月10日(金)
ブックビルディング2019年5月14日(火)~5月20日(月)
公開価格決定日2019年5月21日(火)
申込期間2019年5月23日(木)~5月28日(火)
上場日2019年5月30日(木)

価格&マーケット

想定価格540円
仮条件600〜660円
公募価格未定
吸収金額649,836,000円
時価総額3,861,000,000円

株式関連データ

当選株数

発行済株総数7,150,000株
公募株数843,000株
売出株数360,400株
合計当選株数1,203,400株

引受証券会社

証券会社株数(株)比率(%)
SBI証券685,60081.33%
野村證券41,9004.97%
藍澤證券10,5001.25%
岩井コスモ証券10,5001.25%
エイチ・エス証券10,5001.25%
SMBC日興証券10,5001.25%
エース証券10,5001.25%
極東証券10,5001.25%
東洋証券10,5001.25%
ひろぎん証券10,5001.25%
丸三証券10,5001.25%
むさし証券10,5001.25%
楽天証券10,5001.25%
合計843,000

事業内容

最新のテスト理論と実践経験をもとに構築した「バルテスメソッド」によりクライアントへは効率的で最適なテストの提案・実施を。エンドユーザーへは高品質な製品を届けられるような支援を。そしてAI、IoT、自動運転、フィンテック、ブロックチェーン・・・技術革新により激変していくこのICT社会には、「お客様のソフトウェア品質への責任」「高い品質目標に対する積極的な関わり」というポリシーのもと、テストを通じて安心で安全な社会の実現という貢献を。(ホームページより引用)

事業環境としては、「新規技術開発」と「ソフトウェアテスト」がメインのようです。

特に売上の柱となっているのは、ソフトウェアテストの分野です。
また、同社の売上の19.1%に当たる5億円弱が楽天株式会社との取引によるもので、そこにかなり依存している状況なので、経営的にはあまり安定しているとは言い難いですね。

他のブロックチェーン技術や自動運転などのAI関連の新規技術開発は、こういった背景もあったため、長期的に経営を安定させるためのものかもしれません。
この辺りの分野は、すぐメインの収益源とすることは出来ませんが、将来的には需要拡大が見込まれるので、積極的に設備投資をしているのでしょう。

株式関連データ

ほとんどの大株主にロックアップが掛かっていますが、1.5倍で解除される部分があるので要注意です。

ベンチャーキャピタル(VC)が少しだけ出資しており、VCの保有分をはじめ、野村證券と三菱UFJ銀行の保有株式のロックアップは、90日もしくは1.5倍で解除されます。

銘柄の人気度を踏まえると、軽く1.5倍あたりまでは上昇する可能性が高いので、金融機関とVCが保有する部分が主な売り圧力となり得ます。

ストックオプションについては、上場時に行使される可能性があるのは、35,200株です。

少し多いように見えますが、単元が安い株なので、金額ベースで考えると、そこまで大きな影響はないと思われます。

大株主&ロックアップ

氏名株数(株)比率(%)ロックアップ
田中 真史4,050,00067.89180日
バルテス社員持株会689,50011.56180日
HC8号投資事業有限責任組合250,0004.1990日or1.5倍
野村證券株式会社150,0002.5190日or1.5倍
西村 祐一120,0002.01180日
大薗 雅嗣120,0002.01180日
SBIベンチャー企業成長支援3号投資事業有限責任組合115,2001.9390日or1.5倍
SBIベンチャー企業成長支援4号投資事業有限責任組合83,4001.490日or1.5倍
SBIベンチャー企業成長支援2号投資事業有限責任組合59,700190日or1.5倍
株式会社三菱UFJ銀行50,0000.8490日or1.5倍
その他278,0004.66
合計5,965,800100

ストックオプション

 株数(株)上場行使(株)行使価格行使期間
第1回35,20035,20075円2019年3月29日
2023年3月28日
第2回30,600076.21円2020年11月15日
2024年11月14日
合計65,80035,200--

業績推移

業績ハイライト

決算期2014年9月2015年9月2016年9月2017年9月2018年9月
売上高1,593,1501,762,5761,879,4562,111,3072,137,592
経常利益71,273108,310117,822102,828△2,132
当期純利益47,568△23,81944,10612,138△988
純資産243,454213,833257,619269,328268,339
ROE21.618.74.6
BPS41.2636.2443.6645.6545.48
EPS8.06△4.047.482.06△0.17

初値予想

小型のAI関連、マザーズのIPOなので、公募割れすることはまずないでしょう。

事業内容もソフトウエアテストという、これからの需要増が見込まれるものなので、IPO的には評価されやすい事業です。

積極的に、AI関連や自動運転分野などに設備投資していることも、投資家から見ると確実にプラス材料でしょう。

また、単元も安く買付しやすいIPOであることも初値を押し上げる要因になりそうで、令和に改元後、第一号のIPOという、若干のアノマリーも踏まえると、初値はかなり期待できそうです。

一方で、売上高は直近で順調に伸びているにも関わらず、利益が伸びていないのはマイナスポイントです。

業界全体としては需要増が見込まれますし、IPOとしてはかなり人気化しますが、ある程度の売り圧力や業績の推移を踏まえると、早めに利益確定してしまった方が良いIPOになりそうです。

1,400 〜 1,600

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