新日本製薬（4931）の上場が承認されました。
社名からは、バイオ系ベンチャーを想像する方もいると思いますが、化粧品や健康食品を販売している会社です。
初値予想を含め、会社の内容について確認していこうと思います。
基本データ
会社概要
| 会社名 | 新日本製薬株式会社 |
|---|---|
| 市場 | 東証マザーズ |
| URL | https://corporate.shinnihonseiyaku.co.jp/ |
| 設立 | 1992年3月11日 |
上場スケジュール
| 仮条件決定日 | 6月7日(金) |
|---|---|
| ブックビルディング | 6月11日(火)～6月17日(月) |
| 当選者発表 | 6月18日(火) |
| 申込期間 | 6月19日(水)～6月24日(月) |
| 上場日 | 6月27日(木) |
価格＆マーケット
| 想定価格 | 1,470円 |
|---|---|
| 仮条件 | 1,350円～1,470円 |
| 公募価格 | 1,470円 |
| 吸収金額 | 82億3,000万円 |
|---|---|
| 時価総額 | 307億円 |
株式関連データ
当選株数
| 発行済株総数 | 20,881,300株 |
|---|---|
| 公募株数 | 300,000株 |
| 売出株数 | 4,570,000株 |
| OA売出 | 730,000株 |
| 合計当選株数 | 5,600,000株 |
引受証券会社
| 証券会社 | 株数(株) | 比率(％) |
|---|---|---|
| みずほ証券株式会社 | 300,000 | 100 |
| 合計 | 300,000 | 100 |
事業内容
当社は「世界中の人々の健やかで心豊かな暮らしを創造します」というビジョンを掲げ、その実現に向け、「One to One health & beauty-care.」という事業領域において、化粧品、健康食品及び医薬品の商品開発、販売を行っております。
当社は、上記のビジョンに基づき、お客さまが抱える美と健康に関するお悩みにお応えすることをめざし、通信販売を主軸に各販売チャネルを通じて事業を展開しております。また、コールセンターのコミュニケーターや直営店舗のビューティーアドバイザーは、お客さまのニーズやお悩みに合わせ、お客さま一人ひとりに合った商品のご提案と様々なサポートを行っております。
お客さまとの取引の中で、お電話やオンラインショップでお客さまから直接頂いた生の声や商品購入実績等の情報は、当社のデータベースに蓄積し、厳正に管理しています。
当社では、それらの情報を活かしながら、お客さまのニーズや嗜好にマッチした商品開発、サービス提供を行っています。（目論見書より引用）
化粧品
現在、化粧品はブランド名を「PERFECT ONE」とリブランディングし、オールインワン美容液ジェル、化粧水、クレンジング・洗顔等をシンプルスキンケア商品として展開しています。
販売する化粧品は、自社で企画立案しており、直営店などで取り扱っているようです。
主力のパーフェクトワン オールインワン美容液ジェルシリーズは、化粧水・乳液・クリーム・美容液・パック・化粧下地の6役を1品で果たすという強みがあります。
ヘルスケア（健康食品及び医薬品）
健康食品や医薬品も展開しており、例えば青汁の「朝イチスッキリ!青汁サラダプラス」を販売していたりします。
また、関節の曲げ伸ばしや柔軟性をサポートする機能性表示食品「ロコアタックEX」や、ダイエット時の栄養補給をサポートする「カルニチンクィーン」等の商品を販売しています。
医薬品では、肌荒れに有効とされるヨクイニンから成分を抽出し、 飲みやすい錠剤にした「新日本製薬の生薬 ヨクイニンエキス錠SH」等の商品を販売しています。
株主関連データ
大株主の大半がロックアップの対象者になっており、ストックオプションの数量についても限定的であるため、大きくマイナスの影響を与える要素はないでしょう。
大株主＆ロックアップ
| 氏名 | 株数(株) | 比率(%) | ロックアップ |
|---|---|---|---|
| 株式会社ラプリス | 5,790,000 | 28.11 | 90日 |
| 山田 英二郎 | 5,750,000 | 27.92 | 90日 |
| 山田 恵美 | 4,000,000 | 19.42 | 90日 |
| 公益財団法人 新日本先進医療研究財団 | 2,250,000 | 10.92 | 90日 |
| 後藤 孝洋 | 1,825,000 | 8.86 | - |
| 八重樫 宏志 | 490,000 | 2.38 | 90日 |
| 新日本製薬社員持株会 | 96,300 | 0.47 | - |
| 福原 光佳 | 85,000 | 0.41 | 90日 |
| 松下 大樹 | 45,000 | 0.22 | - |
| 和田 一廣 | 42,500 | 0.21 | - |
| その他 | 222,000 | 1.08 | - |
| 合計 | 20,595,800 | 100 | - |
ストックオプション
| 株数(株) | 上場行使(株) | 行使価格 | 行使期間 | |
|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 0 | 0 | -円 | 2017年7月1日 |
| 2020年6月30日 | ||||
| 第2回 | 14,500 | 0 | 1,000円 | 2020年11月1日 |
| 2028年8月31日 | ||||
| 合計 | 14,500 | 0 | - | - |
業績推移
業績ハイライト
| 決算期 | 2015年3月 | 2016年3月 | 2016年9月 | 2017年9月 | 2018年9月 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 19,240 | 23,697 | 12,465 | 28,372 | 31,210 |
| 経常利益 | 1,583 | 1,663 | 839 | 2,275 | 2,499 |
| 当期純利益 | 818 | 1,082 | 715 | 1,477 | 1,751 |
| 純資産 | 995 | 1,635 | 2,583 | 2,685 | 4,191 |
| ROE | 89.1 | 89.1 | 34.8 | 57.3 | 51.8 |
| BPS | 99.57 | 157.86 | 252.67 | 261.97 | 409.58 |
| EPS | 81.85 | 108.27 | 71.52 | 147.69 | 174.46 |
初値予想
化粧品とヘルスケア分野なので、人気化するIPOとは言い難いですが、業績は直近3期に関しては増収増益となっており、安定して利益を出してます。
想定価格を基準にして考えると、かなり割安感があり、公募割れはまずしないと思われます。
一方で、売出株数が多すぎるのがネックとなり、将来的に株価が伸び続けるのかは疑問が残りますし、業種そのものについても、目新しい訳ではないので、資金が集中するとまでは行かないでしょう。
1,900 〜 2,200円